クレープの生地は寝かせるのかい?寝かせないのかい?どっちなんだい? グルテンをおさえる4つの工夫

生地

はじめに

こんにちは〜。おうちお菓子作りの定番スイーツ「クレープ」の回がやってまいりました。一番好きなスイーツの筆頭に挙げられることも多いクレープ。そのお手軽さとアレンジの豊富さ、作る時の楽しさは、一度作ったら病みつきになってしまうことでしょう。また、お菓子作りで必ずぶつかる「生地は寝かせるのか?寝かせるってそもそも何なのか?」という疑問にアタクシの偏見を交えて解説します。まずは全体の流れから見ていきましょう。

全体の流れ

使う材料や手順がホットケーキと似てる。でもこのブログで紹介したミックスを使わないホットケーキよりもずっとお手軽に作れます。
1. 材料の計量→ 2. 混ぜて生地を完成させる→ 3. フライパンで焼く 以上。
何だか当たり前のことを書いているけど、こんなシンプルな手順なんですのよ。ぜひトライしてみてね。

おっ、早速寝かせる工程が入っとらんやないかいっ!

し〜っ!

うんちく

寝かせるのか寝かせないのか、それが問題だ。

よく、生地を寝かせるとか休ませるっていうけど、寝かせるってなに?

作った生地を放置して置いておくことだよ。「グルテンを弱めるために」とか、「材料全体が良く混ざり合ってなじんでくれるように」などの理由で、しばらく置いておくことです。冷蔵庫に入れとくパターンが多いです。

お菓子つくりによく使われる小麦粉(薄力粉 はくりきこ)の中に8%前後含まれるたんぱく質がグルテンを作ります。小麦粉に水分と物理的な力が加わると、このタンパク質からゴム状の性質のものが網目状に出来上がります。この弾力を備えた網目状の構造物がグルテンと呼ばれます。極端な例はパン生地です。パンに使う小麦粉(強力粉 きょうりきこ)はたんぱく質が10%以上含まれているので、より強力な弾力がでます。クレープも薄力粉という小麦粉を使っているので、卵という水分のある状態で混ぜているとグルテンが発生します。パンに比べたら使っている粉の量は微々たるものですが、出来上がりの歯切れの良さ、食感に影響します。

生地を寝かせる理由は、混ぜた直後にはピーンと張っているグルテンの弾力が、時間を置くとゆるむからです。ただ、折り込みパイ生地のようなグルテンいっぱいの粘土のような硬さの生地でも、1回折るごとに休ませる時間は30分程度です。30分も置いておけばグルテンがゆるむので、クレープ生地を一晩も休ませる意味ってないと思いますし、一晩寝かせると材料全体が馴染むという解説も見かけますが、おうちで作るのにそこまでの気合いは必要ないと思います。

グルテンが全くなかったらどうでしょうか。歯切れが良いということは、逆に言えば、歯応えがない破れやすい生地とも言えます。生地の骨格として、ほどほどにグルテンが活躍してくれた方が、具材を包みやすいストレッチ素材的な効果も発揮します。皆さんはどちらを重視しますか?

ストレッチ素材て。パンツみたいに言わんといて。

グルテンをおさえる4つの工夫

ここからは、「寝かせずにすぐ焼けるクレープ生地」にするために、グルテンを極力おさえる工夫を4つ解説してみました。

「ダマになりにくい粉を使う」

 市販されている一般的な薄力粉は、細かい製粉により、タンパク質の露出が多く、混ぜた時にグルテンの網目構造が緻密に張り巡らされてしまうそうです。また、ダマにもなりやすく混ざりにくいために、必要以上に混ぜてしまいがちです。混ぜれば混ぜるほどグルテンができます。いっぽうで粒子のサイズをより分けてそろえたという、ダマになりにくい薄力粉があります。(このブログでよく使っているニップンの「こんな小麦粉ほしかった」です。)ダマになりにくく、混ざりやすいということは、混ぜる回数が減るということで、グルテンの生成条件である物理的な力を加える回数を減らすことができます。ということで「ダマになりにくい粉を使う」でした。

振るわなくていいしラクだよ。

「溶かしバターを加える」

グルテンの形成を妨げるもの、それは油脂です。グルテンに水と力が加わるとグルテンができると最初に申し上げましたが、グルテンと水との出会いを、溶かしバターがささやかながら阻止します。

「混ぜすぎない」

薄力粉を加えてから混ぜすぎない。粉が見えなくなったら、そこでストップ。

これは聞いたことある。

「薄力粉の配合を減らす」

グルテンを含む薄力粉の配合量そのものを減らす。今回はわりとぎりぎりまで減らしています。もっと歯切れの良さを追求するなら、薄力粉の一部を米粉に変えて下さい。米粉にはグルテンが一切含まれていないしサラサラなので混ざりやすいです。薄力粉を全て米粉に置き換えたクレープも作ってみました。後半に紹介します。 

フライパンについて

新しいフッ素樹脂加工のフライパンを使って下さい。油を塗る手間も省けてとてもラクです。古めのフライパンは焦げ付くようなら買い換えた方がストレスなく作れます。チタンやステンレスはよくわかりませんが、アタクシの辞書には存在しません。鉄のフライパンを使おうというあなたは、重いし手入れが面倒だし覚悟して茨の道を歩んでほしいと思います。セラミックはフッ素樹脂加工と同じく表面のコーティングの種類ですが、クレープへの愛を誓うのであればセラミックとはお別れして下さい。なんてね。そんなわけでフッ素樹脂を選びましょう。迷ったらT-falをお勧めします。ティファール のフッ素樹脂フライパンは健康被害の懸念がある添加剤を使用していないということです。(ちなみに「テフロン」という呼び方はフッ素樹脂加工の生みの親「デュポン社」の商標です)

ドンキで好きなの選んだらええがな。

左が鉄のフライパンで焼いたクレープ。うまく焼けない。

火加減の失敗を鉄のせいにしましたね。

アタクシが最近買って使っているフライパンはティファールのマリーゴールドイエローです。今まで使っていたティファール のフライパンが焦げ付くようになってきたので、思い切って同じものを2つ買いました。今まで使っていたものとは比べ物にならないくらい軽い! 今まで「取って」(ハンドル)が外れるタイプを使っていたけど、つけたりはずしたりけっこうめんどくさい。「取って」が外れない固定タイプなのが逆にいい。直径25cmと書いてあるのは上の間口のサイズで、底面の直径は19cmくらいです。IH(電磁調理器)には対応していません。ガス火のみ使用可能です。

フッ素樹脂加工フライパン使用上の注意で一番大切なことは、使用後、すぐ洗わないこと(人肌になるまで放置する)2つ目は、高温、空焚きにならないように火加減に注意すること。急な温度変化や、加熱しすぎは、表面のフッ素樹脂塗膜を劣化させる原因です。

作り方

配合

配合の「8枚」や「10枚」といった枚数はあくまで目安です。一度に流す生地の量やフライパンのサイズによって多少変わります。アタクシのフライパンの直径表記は25cmですが、それは間口の上部の直径で、底の直径は19cmです。クレープ生地は底の直径よりも多少大きく広がるので、焼けたクレープのサイズを計ったら、直径22cmくらいのサイズでした。このサイズのクレープのおおよその枚数だと思って下さい。

8枚分10枚分16枚分20枚分
全卵(正味)100120200240
グラニュー糖25305060
溶かしバター25305060
薄力粉5060100120
牛乳200240400480
正味とは殻(カラ)なしの重さです。

今回の配合は寝かせなくてもすぐ焼けて、しかも歯切れのよい柔らかめの配合です。逆に言うと繊細で破れやすいです。もう少し歯ごたえがあってもいいから、破れにくい生地がいいという方は、薄力粉を増やしてみて下さい。上の配合表8枚分なら薄力粉50gのところ60〜70gに増やす、といった感じです。単純には比較できませんが、この配合の薄力粉の1.5倍から2倍くらいの薄力粉が配合されたレシピがざらにあります。

もっと増やしてもいいんですか?

いいんです!!

計量と準備

・普通サイズの卵は正味50gくらいなので2個で約100gあります。→配合表の8枚分のレシピで作りましょう。大きい卵は正味60gくらいなので2個で約120gあります。→配合表の10枚分のレシピで作りましょう。卵の量は多少前後してもかまいません。おうちで作って楽しむものなので誤差は気にしない気にしない。

ほんとーは気にしてる気がする・・・。

・今回は8枚分の配合で作ります。

・いつも通り、砂糖の種類は上白糖でも三温糖でもなんでも大丈夫。
・バターも有塩でも無塩でもOK。レンジで溶かす場合は、陶器か耐熱ガラスの器に計量し、必ず突沸現象(激しく沸騰)を起こすので必ず耐熱ラップをしてからレンジにかけます。

ステンレスボールはスパークするのでレンジにかけるのは絶対にやめましょう。

レンジの最弱(解凍)で慎重に溶かして下さい。アタクシの電子レンジでは解凍モードで1分30秒でした。普段のワット数で普通に温めてしまうと、沸騰してレンジの中がベタベタになってしまいます。

湯煎で溶かす場合は、ステンレスのボールなどの熱伝導の良い器に入れて、70~80℃のお湯に浮かべておくだけで特にラップしなくてもOKです。


・薄力粉はニップンの「こんな小麦粉ほしかった」が振るわなくていいし混ざりやすいしおすすめです。

薄力粉は指定かいな。校則みたいでしんどいわ。

・普通の薄力粉を使う場合は、粉ふるいで、ない場合はストレーナーやザルなど目の粗いふるいでも良いので、1回ふるって下さい。
・普通の薄力粉を使うなら薄力粉の何割かを米粉に置き替えて、一緒に振るってあげると、サラサラの米粉に助けられて混ざりやすいし、グルテンの割合も減るしで一石二鳥。

米粉なんかいちいち買わん!

そ、そだね・・・。まずはあるもので作ってみよう。

生地作り

まず、混ぜる順番を間違えないように、ボールを混ぜる順に並べると良いです。卵と砂糖と溶かしバターを手前に、その先に薄力粉を、最後に混ぜる牛乳を先に混ぜてしまわないように一番離れた場所に置きとましょう。

離れた場所に置いたことを忘れてしまう〜。

牛乳入れるの忘れたまま焼いたら、ハンペンみたいな生地ができそう。

こんなふうに混ぜる順番に並べると間違いにくいと思うぞ。

流し台が狭いうちはどうしたらええねん。ぐるっと1周してもうて分からなくなるわ。

1. 全卵を軽くときほぐします。混ぜ方はホットケーキの時と全く同じ。ホイッパーをカシャカシャスピーディーに左右に振るだけ。卵白のブリブリを断ち切る、泡立てない混ぜ方です。50往復くらいしてあげましょう。

相変わらず細かいね。

2. 砂糖を加えてゆっくりグルグル円周混ぜ10周くらいして砂糖がなじんだら、さっきと同じ左右振り混ぜ50往復。ぶりぶり卵白がなくなり、卵白と卵黄が一体になって持ち上げたホイッパーから、すーっとひとすじの卵液の流れができればOK。

合計100往復もするの?めんどくせーからハンドミキサーでやる。

泡立てないんでほしいんだけどな~。

3. 溶かしバターを混ぜます。ここは、ホイッパーをどんな動かし方でも混ざればOK。

4. 薄力粉を一度に全部ドサッと加えてホイッパーでぐるぐる円周混ぜで混ぜます。粉気(こなけ)がなくなったら混ぜるのをやめる。グルテンが出来すぎないようにするための対策です。と言いたいところですが、この薄力粉の量だと、たかが知れているので、粉気が見えなくなってから10周、20周と余分に混ぜたとしてもあまり問題はないです。でもフツーの薄力粉の場合はやっぱり混ぜすぎない方が無難。

どっちやねん。

ちなみに動画で自分の混ぜ回数を確認したら、40回くらいで粉っぽさがだいたいなくなってから10回足して、合計で50回くらいグルグルしてました。時間は30秒くらいかな。思ったより早く、1秒に2周くらいのスピードで混ぜてました。あんまりゆっくり動かしていてもなかなか混ざっていかないからね。ちなみに動画ではダマにならない薄力粉を使っています。フツーの薄力粉はふるったとしても混ざりにくいので、ホイッパーの回転をもっとスピードアップして欲しいけど、スピードアップすると粉が吹っ飛ぶので、アタクシがひそかにあみだした秘奥義「甘翔(あまかける)おじさんの閃き(ひらめき)」を授けます。

るろうにさんからパクるんじゃない。

おじさんの閃き:ホイッパーと連動して同方向に追随するような回転で、ボールの方も動かしてあげるとあら不思議!半分くらいの混ぜ回数で混ざってしまいます。

動画にしてくんねーかな。

5. 牛乳は3回くらいに分けて加えます。最初の1回は少量、2回目は少し多め、3回目は残り全部で一番多め、というイメージです。粘度のあるペースト状の生地に、粘度のないバシャバシャの液体を一度に加えると、混ざりにくいので、少しずつ溶(と)きのばしていくような感覚です。と言いたいところですが、一度に混ぜたからといって、びっくりするほど混ざらないわけではないので、一度に全部ぶっ込んでも大丈夫です。

だからどっちやねん!

・ダマにならない薄力粉で作る場合はあまり心配ないけど、出来上がりの状態で、ひどくダマダマが残るようでしたら目の細かい粉ふるいやストレーナーなどに通して裏ごしをして下さい。

・焼く準備ができるまで、ほこりが入らないようにラップして、夏場は冷蔵庫に、冬場は常温放置でおいておきましょう。

焼くまでの準備時間で、グルテンもだいぶ落ち着くことでしょう。

焼く

・焼けたクレープを広げて置ける場所を確保しておきましょう。アタクシは、まな板の上にキッチンペーパーをしいています。まな板を使う必要性はないですが、まな板ごとすぐに移動できるので、スペースが必要になった時などに、パッと動かせて便利です。

300円でこんなに立派な桐のまな板が買えるなんて。クレープ2枚分のサイズぴったりに企画してくれたダイソーさんありがとう。

勘違いすなや。

1. フライパンを中火にかけて、水滴を飛ばして「じゅっ」と一瞬で蒸発するくらいまであたためます。フッ素樹脂加工のフライパン以外は、キッチンペーパーなどを使って、ごく薄く油を塗ってください。古いフッ素樹脂加工もね。油をたっぷし塗るとちりめん模様が綺麗に出ない。気がするから薄く塗ってね。

気がするて、迷信ちゃうんか。

2. クレープ生地をフライパンに流す前に、必ず混ぜ混ぜして下さい。薄力粉が底に沈殿していますので。1枚1枚焼く前に必ず混ぜる動作をして下さい。すぐに薄力粉が沈殿しますので。

ちんでん、ちんでん、ちんちんでんしゃ。

言うと思ったわ。

・おたまを持ち上げる時に、クレープ生地の液体の表面に、おたまのおしりをちょんちょん付けたり離したりすると、表面張力により液だれ防止の効果がありますです。

おたまのおしりをちょんちょん。

何が言いたいねん。

3. さあ、ここがクレープ作りのメインディッシュです。解説しすぎてイメージが先行しすぎても、右手と左手がちぐはぐになりそうなので、自分を信じてトライしてみて下さい。やっているうちにこんなもんかなってなりますから。きれいな焼き色で焼けたときの感動を味わって下さい。

動画も焼き方の参考になるわよ。4分40秒あたりからかしら。

・フライパンをくるくると傾けながら生地を流したら、生地の動きが止まるまで、フライパンをくるくると回し続けて下さい。生地の動きが止まったら、コンロにおいて火にかけます。

・中火で焼いてください。ふちが茶色く色づいてきたら底も焼けているサインです。

だいたい50秒~1分くらいで焼けます。

でも時間じゃなくて、フチの色で見極めて!心配ならゴムベラで1ヶ所めくって見て下さい。

4. ゴムベラでふちの一部をはがしてキッチンペーパーの上でフライパンを裏返し、トントンしてみて下さい。きれいにはがれます。

よれて落ちた生地を、きれいに広げてあげましょう。

・ほとんどの薄いクレープ生地は、片面焼きだけで充分火が入るので、ひっくり返して両面を焼く必要はありません。

生地を流す際に、かたよって厚みにムラができてしまったり、今回の配合よりも、もっと粉を増やしたり、あえて厚めに作る場合は、ひっくり返して10秒くらい焼いて下さい。生地のフチをゴムベラで立ち上げて、指でつまんでひっくり返すのがかなり熱いので、自信がない方は、これまで解説してきたやり方「フライパンをひっくり返して生地を取り出す」方法で、まな板などの上にいったん取り出してから、再びフライパンに戻して焼くという方法もあります。

もう一回フライパンに戻すのめんどくせ〜。

・焼きあがったクレープ生地はどんどん重ねていって大丈夫です。後ではがれます。

保存

・焼きあがったクレープ生地は、乾燥しないように、ラップで包んで下さい。冷蔵保存で3日間くらいで食べ切って下さい。

4〜5日たつと、胡椒を振りかけたかのような、ごく小さな黒い点々が現れ始めます。日を追うごとに出てきます。カビかな?と思っていますが、何なのでしょうか?

冷蔵庫に入れているのに1週間くらい置いておくと、ちりめん模様のついた表面(焼き面)から見てもわかるくらいに。

カビだよカビ!カビかな?なんてのんきなこと言ってんじゃね〜。

食べきれないぶんは、ラップで包んで、冷凍してしまいましょう。冷蔵庫や冷凍庫で冷やして、バッチリくっつき合ったクレープ生地は、レンジでほんのり温めてあげれば、はがれやすいです。でも、なにぶん柔らかいので、ゆっくり、そ〜っとはがして下さい。また、10枚もまとめてラップで包み、冷蔵または冷凍してしまうと、小分けにして食べたい時に、いっぺんに10枚の解凍、温めをしなければならないので、お一人様保存の場合は、2〜5枚程度ずつ包んであげた方がよろしいかと思います。

最後に

・薄力粉60gの全てを、米粉60gに置き換えて、作ってみました。焼く前の米粉クレープ生地は、より粘度が高く沈殿しやすいので、焼く直前の混ぜ混ぜはしっかりやってね。

3枚目の写真は比較のために、薄力粉で作った右側と並べて撮影しています。米粉で作った左側は、きれいなちりめん模様が出ませんでした。何枚焼いても真ん中に茶色いクレーターが出てしまいます。ただ食感は、さすがグルテンゼロなので歯切れが良く、とても柔らかな生地に仕上がりました。ミルクレープのように重ねる生地としては最高だと思います。食感重視のミルクレープを作りたい方は、歯切れの良い米粉のクレープをオススメします。ミルクレープの一番てっぺんに重ねた生地の真ん中は、フルーツを乗せたり、粉糖をかけたりして、茶色いクレーターをうまく隠してあげてね。

米粉のクレープ、見た目はいまいちだけど、歯切れの良さで箸が進む。

ごはんみたいな言い回しすな。

もとはコメなんだけど・・・。

まとめ:フツーの薄力粉はストレッチ素材。米粉は歯切れMAX。ダマにならない薄力粉はバランス型です。

おフランスでは粉の中に卵を落として、牛乳など他の材料も粉の中に入れて、外側の粉を少しずつ崩しながら混ぜていくという混ぜ方を本で見たことがあります。日本の薄力粉でやったら、どうなるのかしら?いろいろな作り方、混ぜ方があって面白いです。

材料全部ボールにぶっ込んで、グリグリ混ぜたら出来上がるお菓子ないんかな〜。

次回もお楽しみに〜。
じゃね〜。

追伸:フツーのダマになる薄力粉、買ってきました。さっそく実験。

ダマになる薄力粉て。他の表現ないんかいな。

じゃ、フツーの薄力粉。

ダマになるので必ずふるってと。今回は、1. フツーの薄力粉(60g)のみで作った場合。 2. フツーの薄力粉と米粉が半々(30g:30g)の場合。 3. フツーの薄力粉と米粉が5:1の配合(50g:10g)の場合。

1. フツーの薄力粉はふるったとしても、やっぱり少し混ざりにくい。粉っぽさがなくなるまでの混ぜ回数が、60回くらい(ホイッパーをぐるぐる60回)必要でした。(ダマにならない薄力粉の粉っぽさがなくなるまでの混ぜ回数がだいたい40回くらいだった)

2. 米粉と薄力粉を一緒に振るって使います。米粉が半分配合されただけで、異常に混ざりやすい。粉っぽさがなくなるまでの混ぜ回数は、フツーの薄力粉だけの配合に比べ、いっきに半分の30回くらいでOKでした。

3. 薄力50g:米粉10gの配合は、粉っぽさがなくなるまでの混ぜ回数が40回くらい必要でした。(米粉10gは大さじすり切り1杯で9.6gあったので約10gということで、大さじを使って計るのもオススメです。)

混ぜ回数以外の情報ないんかい。

1枚目の写真が、フツーの薄力粉60gのみ。2枚目がフツーの薄力粉30gと米粉30gの半々。3枚目がフツーの薄力粉50gと米粉10g。

見た目はあんま変わんないね。

薄力粉だけのものはクレープらしい美しいちりめん模様の焼き色。米粉が配合されると、茶色部分が広くなるね。

フツーの薄力粉と米粉が半々の生地は、先に紹介した米粉100%の生地に比べても遜色ないくらいに歯切れが良く柔らか。ゆえに破れやすいです。

米粉を配合してあげると、サラサラとした米粉の性質に助けられて混ざりやすくなるし、歯切れも良くなるので、おうちに米粉があるという方は、薄力粉の一部を米粉に置き換えてみてはいかがでしょうか。

専用の粉ふるいがなくても、目の粗いストレーナーやザルでもいいので、フツーの薄力粉は、ふるってあげて下さい。

写真1枚目のような目の細かい粉ふるいがなくても、写真2〜3枚目の左のような目の粗いストレーナーを通して下さい。目の粗いストレーナーを通してから焼いた生地の中をよーく見ると、

写真のど真ん中に少し白いダマが残っているのが確認できるでしょうか?目の粗いふるいを通しても粗い目を通り抜けたごく小さなダマがほんの少し残ったりしますが、ふるわないよりはずっと良いです。

逆にふるわないで作ったクレープのせんかい。

・・・。

そんなわけで、一般的な薄力粉でも全く休ませることなく、美味しいクレープ生地ができました。このクレープ生地の真ん中にフルーツなんかをゴロゴロ1列に並べて、カスタードクリームなんかをピューと絞って、あ〜妄想が・・・。

そんなわけで、次回もお楽しみに〜。
またね〜。

追伸:またまた追伸。最高の仕上がりになりましたのでよかったらどうぞ。(約9枚分)全卵100 砂糖25 溶かしバター25 薄力粉100 牛乳300。薄力粉の配合比が増えた分、若干厚みが増すので裏返して10〜15秒くらい焼いて下さい。このくらいの厚みがあった方が破れにくいし、焼き上がりの生地を重ねていっても後ではがれやすいし、扱いやすくて最高!米粉は薄力粉と置き換えで自由に配合してね。薄力粉の配合が増えた分、フツーの薄力粉のみで作る場合は、卵に薄力粉を混ぜる際のねっとりべっとり感がすごいので、混ぜ過ぎにご注意ください。

裏返して30秒も焼くと、フライパンに接している気泡の頂点だけが焦げ、表から見てもわかるくらいに見た目が悪くなるので、裏返して焼く場合は10〜15秒くらいにしましょう。

では、最後に「混ぜ回数が半減する必殺技」をご覧ください。

これにて、アタクシの中でのクレープ生地がようやくひと段落しそうです。長々とお付き合いいただきありがとうございました。

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