ラングドシャを作ってみよう! 第2回 基本配合で作るラングドシャ

小さいお菓子

はじめに

こんにちは〜、おうちお菓子作りぴたんこです。今回は、ラングドシャシリーズ 第2段「基本配合で作るラングドシャ 」をお届けします。

ラングドシャって、おうちにある材料で簡単にできますので、ご家庭で作って欲しいお菓子の筆頭です。たくさん実験した情報をてんこもりもり載せますので、そこから自分に合った方法を探して作ってみてね。

配合表

まずは前回紹介した基本配合をもう一度ご覧ください。通常のラングドシャの配合というものはこのように4つの材料が同割になっております。ラングドシャの配合って奇跡的でしょ?

バター50g
粉糖50g
卵白50g
薄力粉50g
粉糖はグラニュー糖でもOKよん。

今回のこの配合量は、アタクシのオーブンの天板2枚使う分量です。(シャープの31Lサイズのオーブンで24cm×36cmの天板が2枚入るタイプを使っています)

作り方(準備編)

それではさっそく作ってみましょう。

バターだけは先に常温に出しておきましょう。特に今日みたいな寒い日は。室温を25℃に設定した部屋に30分くらい置いておきましょう。

・卵白も常温に出しておくようにと説明しているものがほとんどですが、バターよりもずっと温度調節しやすいので、後でも大丈夫。

・天板にオーブンペーパー、またはオーブンシート、またはシリコーンマットを敷いておきます。(キャラクターマカロンの第2回 道具編を参照してね)おすすめはシリコーンマットです。

・絞り袋に直径8mmの口金を入れておきます。(こちらも同じくキャラクターマカロン第2回 道具編をご参照ください) あと、軍手も用意しておいて下さい。

・他に必要な道具として「温度計」があると便利です。

おっ、これまで散々なくてもできると豪語してきた「温度計」がついに!

できるけどね、今回は卵白の温度調整に使います。

あとは下の写真に写っているような道具の数々を揃えてください。

一番大事な大きいホイッパーが写ってない・・・。

粉ふるいもない。

バターのボールにすでにグラニュー糖が計量されている・・・。

細かいツッコミどころはさておきまして、さらに細かいツッコミどころの提供です。

墓穴掘りに行くんか!

今回はフツーの薄力粉を使っておりますので、フツーにダマがある状態ですので、フツーのお菓子作りでしたら、フツーはフルイにかけるのですが、アタクシはおよそフツーとはほど遠い人間ですので、そのままぶっ込んでみました。

するとあら不思議。ダマができないじゃあーりませんか。ということで「無駄な作業工程はなるべくはぶきましょう」の理念に基づいて、今回はふるわなくて大丈夫です。

ほんまかいな。

おっさんの説明、グダグダとまわりくどいからな。無駄な作業くらい省いてもらわんと。

バター50g
粉糖50g
卵白50g
薄力粉50g
粉糖はグラニュー糖でもOKよん。

配合表の下に「粉糖はグラニュー糖でもOKよん。」って書いてあるけどほんとーなの?

これ本当。ぐりぐり混ぜるから確実に溶ける。ラングドシャのためだけに粉糖を買う必要なし。

お菓子作りの本や情報には、判で押したように「粉糖を使うとサクサクした食感になる」とか書いてありますが、実際にグラニュー糖で作って実験してみると、乳化させるためにかなりの回数混ぜるので、グラニュー糖は完全に溶けて仕上がりの食感には全く影響がありませんでした。

てなわけで、市販のグラニュー糖でもOKよん。

おっさん、アゴが悪くて食感の違いわからなくなったんとちゃうか?

実はもっと簡単にグラニュー糖が溶ける方法も後で紹介するよ。

先に紹介せぇ!

作り方(作業編)

・バターをホイッパーで混ぜて、ポマード状の柔らかさにします。

ポマード状って何やねん。昭和か!昭和の整髪料か!

いや、フランス語の呼び方でブールポマード(ポマード状のバター)ってどっかで見たような気が・・・。

他のたとえないんか?

ハンドクリーム。

ポマードと変わらんやんけ。食べ物でたとえんかいっ!

ピーナツバター。

そうそう「バターをピーナッツバター状に柔らかくします。」ってバターかぶりでわかりにくいわっ。

マヨネーズ。

マヨネーズ鼻に詰めて目覚ましたろか。

あわわわ。

バターは早めに25℃くらいの室温の場所に出しておいて、指で押したときに抵抗なくふにゃっと指の跡がつくくらいまでもどしておきます。

おっさん、どんだけ指入れとんねん。

指圧の心は母ごころ、押せば命の泉湧く。

やっぱり鼻の穴にマヨネーズ詰めてあげないといけないみたいね。

あわわわ。

ということでバターの調整が一番めんどくさいのですが、絶対に溶かさずに、でもクリーム状に柔らかくなる状態にします。

ボールの底をコンロの火であぶるような、無理やり加熱して柔らかくする方法もありますが、超高速混ぜしながらやらないとボールに接している部分のバターが溶けてしまいます。

冬で暖房がない場合は致し方ないので、コンロの火であぶるにしても、ドライヤーの温風をあてるにしても、バターが溶けないようにガシガシ混ぜて下さい。

ちなみにアタクシは元気玉で元気を集める悟空のように、ボールをエアコンの吹き出し口に掲げて天を仰いでいます。

うける(笑)。おっさん、持ちネタか?

冬はどうしてもこんなふうに柔らかくなりにくいバターのかたまりがホイッパーの中に入って混ざりにくいです。

オーブンレンジの解凍機能使えばいいんじゃない?

そんなのできたっけ?説明書をもう一度見てみよう。

あったやんけ。

さっそくやってみたら20℃設定だと1分もたたないうちに3分の1くらい溶けてしまう。その下の温度設定はマイナス10℃しかなくて、マイナス10℃では柔らかくならない。

なぜ0℃とか10℃がなくていきなりマイナス10℃なのか不思議。

おっさんのオーブン情報はいらんからまとめてくんねーかな。

バターはレンジの解凍機能で少しずつ様子を見ながら柔らかくしましょう。溶けないようにレンジの中を見張っていましょう。

700W(ワット)の古い電子レンジの解凍モードで、50gのバターを20秒かけたらちょうど良かった。2倍量の100gのバターは40秒でした。

ちょうど良かったと言いながらだいぶ溶けとるやなかいっ!

この後ボールに移して混ぜれば大丈夫。

それと、毎度おなじみレンジの注意点:レンジに金属は入れないようにしましょう。スパークするので。ステンレスボールをレンジにかけないように。

陶器やガラスボール、耐熱プラスチック(ポリプロピレン製の耐熱温度140℃)のボールにバターを計量してレンジで柔らかくした後、ステンレスボールに移しましょう。ガラスのボールやプラスチックのボールならそのまま仕込んでも大丈夫です。

バターを柔らかくするだけのことでこの迷走ぶり。先が思いやられる・・・。

バターを完璧な柔らかさにする機能を搭載したオーブンレンジないかな~。

バターが絶対に溶けないようにと言ったものの、電子レンジを使った場合どうしても一部溶けてしまいます。そのまま仕込んでも仕上がりにほとんど問題ありませんでした。お菓子屋さんじゃないので細かいところには目をつぶってお菓子作りを楽しんでください。

・柔らかく戻したバターに砂糖を加えて混ぜる。(バターの温度はだいたい20〜23℃)

簡単にグラニュー糖が溶ける方法をここで伝授:
グラニュー糖を全部卵白に入れてしまいましょう。通常はバターに砂糖を混ぜますが、卵白に加えてしまった方がラクに溶けますし、仕上がりにもなんら影響がありません。

もうバターにグラニュー糖入れてもうたわ!

・卵白をミニホイッパーで混ぜながらコンロで弱火にかけ、30〜33℃くらいに温める。(50〜70℃くらいの湯煎を使ってもOK)混ぜる手を止めると茹で卵になっちゃうから気をつけて。

マカロンのデジャビュ。

スイスメレンゲのデジャビュ。

今は冬真っ盛りでボールも冷たいから、こんな温度調整になってます。真夏にこんなんやったらバターが溶けてアウト。室温やボールの温度にも左右されるから本当は目安でしかないです。

バターの融点は32℃くらいなので、バターと卵白が合わさったときになるべく30℃を超えないように意識してみてね。

そんなん無理に決まっとるやろ。

・卵白の半分をバターの中に加えて混ぜます。通常は少しずつ乳化させながら加えますが、まどろっこしいので、一気に半量を目分量で加えて混ぜます。

33℃の卵白、半分もぶっ込んだら融点32℃のバター溶けるにきまっとるやろ!

こんな状態で分離気味だけど大丈夫。

おっさん、セオリー無視して暴走しすぎやて。

これバター溶けてんちゃうか?

理想の乳化状態は下の写真みたいな感じ。でもこんなきれいな乳化状態にならなくてもOK。多少分離気味のもろもろした状態でも、この後の粉入れでまとまります。

上の写真のような完璧な乳化状態を維持するためには、バターも卵白も室温も20~25℃の常温を維持しながら、卵白を少量ずつ(卵白を10分の1くらいずつ)加えてはしっかりと混ぜ合わせます。

冬はボールの底をコンロの火で軽くあぶって激しく混ぜながら調整したりします。あぶりすぎるとバターが溶けてしまいます。

めんどくさいことこの上ないので、最初にバターと卵白の温度を調整したら、細かいことは気にせず、卵白と薄力粉を半量ずつ交互に加える方法を試してみました。

ちまちま卵白を乳化混ぜするのがめんどくさい方は、このおおざっぱ製法を試してみてはいかがでしょうか?

完璧な乳化状態を維持するために卵白を少しずつ混ぜていく教科書通りの作り方の場合は、卵白入れの後半に分離気味になってきた時、粉を少し加えてあげると分離を抑えることができます。

・粉を目分量で半分くらい加えて混ぜる。ホイッパーは3〜5周混ぜるごとに、ボールの底に垂直に、またはフチに水平に3回くらい軽く打ち付けて生地を落としてあげると、ワイヤーの中にたまった生地が落ちて、早く均一に混ざりやすいです。

・残り半量の卵白を全て加え混ぜます。

・残り半量の粉を全て加え混ぜます。

口径8mmの口金をセットした絞り袋に入れ、カードで生地を押し出します。

・シリコーンマット(ダイソーで購入)に絞ります。オーブンペーパーでもOK。

・天板に絞り出すとき手袋や軍手をすると、手の熱で生地内のバターが溶けるのを防ぐことができます。

上の写真は7cmくらいの長さで絞っています。6cmの長さで絞ると天板2枚ぴったりでした。生地のキレが悪いので、絞り終わりは力を抜いてから、口金の口をシリコーンマットに擦り付けるような動きの途中で擦り付けずに元に戻し、上にそっと持ち上げるような動かし方でやるとわりとうまくいきます。

説明じゃわかんねーから動画にしてくんねーかな。

冬は200℃に予熱設定。180℃で12分焼きます。夏は180℃予熱設定の180℃12分。今回はマカロンの時と違って、天板2枚いっぺんに焼いても何の問題もありません。

クッソ寒い日は13分焼いて下さい。

オーブンペーパーを使う場合は、シリコーンマットに比べると薄くて熱が入りやすいので、11分で様子を見て下さい。

オーブンの種類によっても変わるので自分の目を信じて臨機応変にやって下さい。

生地の位置やサイズの違い、熱風の当たり方で、こんなふうにまちまちの焼き色になってしまいます。理想の焼き色は真ん中が白くてフチがきつね色。お菓子屋さんではきれいに焼けたものから取り出していくという超絶めんどくさい作業をしていると思いますが、ここはおうちでの作業なのでこれでよしとします。

おっさんはめんどくさいので、色がまちまちでも気にしまへん。

ちなみに、下の写真左側の白っぽい焼き色が、見た目としては理想のラングドシャですが、水分が抜けきらず食感がクニクニするときがあります。冬場ならしばらくおいておけばかなり解消されますが、それでも若干のクニクニ食感が残ることがあります。写真右側の強めの焼き色まで焼いてあげた方がサクッとした食感になります。

色はまちまちでも気にしまへんとか言っておきながら、気になる情報入れてくんなや。

それと、オーブンペーパーで焼いたときの底面は、下の写真左側のようにまだら模様になります。写真右側はシリコーンマットで焼いた場合の底面の焼き色です。

底面もきれいに焼くためには、ダイソーのシリコーンマットを使うことをおすすめします。購入される場合は、天板のサイズに合うかどうか確認して購入してください。24cm×36cmまたは17cm×17cmです。

まとめ

・室温をなるべく20〜25℃に保つ。

・バターを常温放置。またはレンジの解凍機能で柔らかくする。ホイッパーで混ぜておく。

・卵白に砂糖を加えて33℃くらいに温める。(卵白を温めるのは冬だから)

・バターに卵白の半量を加え混ぜる。

・薄力粉の半量を加え混ぜる。 

・卵白の残りを全て加え混ぜる。

・薄力粉の残りを全て加え混ぜる。

・オーブンの予熱スタート。(慣れないうちは、半分くらい絞ってから、予熱スタート)

・絞り袋に入れて天板に絞って180℃で12分焼成。

最後に

今回の「基本配合で作るラングドシャ」で、作り方の全体像が何となくつかめたのではないでしょうか。そして何となくできそうな気がしてきたと思いませんか。

おっさん、正気か?情報が多すぎて目が回るで。

アレンジ製法がぶっ飛びすぎて逆にわかりにくい。

フツーの作り方でやって欲しいわ。

注意:ラングドシャは、歯応えがサクサクと軽くて食べることがやめられないという無限ループにおちいります。気をつけないと作った余韻にひたるまもなくちょっと味見のつもりが目の前から何もなくなります。お気をつけあそばし。

追伸:卵白の温め温度がコロコロ変わって申し訳ございません。作る量、ボールの冷たさなどによってなかなか悩ましいところです。バターが溶けないように安全策で卵白の温度は30〜33℃にしました。また、改めて試作してみた結果、上記の「まとめ」では、卵白と粉を半量ずつ交互に加える方法を紹介していますが、卵白と粉を3分の1ずつ交互に加えるようにした方が失敗しにくいと思います。

次回は、第3回「アレンジ配合で作るラングドシャ 米粉とアーモンドパウダー編」です。お楽しみに〜。

コメント

  1. ぴたんこ ぴたんこ より:

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