ショートブレッドといえばウォーカー
ショートブレッドといえば真っ先に思い浮かぶ赤い柄の箱がおしゃれなスコットランドの老舗「ウォーカー」のショートブレッド。(赤いチェックの柄は、スコットランドの男性の正装「キルト」がモチーフなんだとか)
これを初めて食べた時から、すぐに熱烈なファンになってしまいました。しっかりとした歯ごたえと、いつまでもあとをひくバターの余韻で手が止まらなくなる。

おっさん、顎関節症で噛めんとちゃうんか。

ア、アゴがしんど。袋の上から麺棒で叩いて粉砕してからと。

糖質依存のおっさんは、アゴの痛みより欲求が勝つみたいね。

ところで、ショートブレッドの「Walker’s」は、なぜ「ウォーカーズ」ではなく「ウォーカー」と読むのかな?

そんな細かい事にこだわってるからお菓子作りがはかどらへんねん。
ChatGPTに聞いてみよう。
「’s」は 所有格 だから Walker’s は「ウォーカーさんの」という意味で、所有者を示す ’s です。そのため日本語で表記する際に直訳的に「ズ」をつけると、不自然に感じる場合があります。(例:McDonald’s マクドナルドであって「マクドナルズ」でないのと同じ)

あと、日本での商標登録名が「ウォーカー」だから 「ウォーカー」 で定着しているそうよ。日本向けの商標・マーケティング上の理由ね。
「現地では“ウォーカーズ”と発音されるが、日本では商標上“ウォーカー”で定着している」との事です。

おっさん、読み方の講義が終わったところで、ウォーカーについてもうちっと教えてんか?
Walkers Shortbread Ltd. は1898年創業のスコットランドの老舗メーカー。

出た、おっさんの好きな創業100年越え。
王室からの数々の受賞歴を持ち、英国王室御用達(Royal Warrant) も授与されています。そのためパッケージには王冠の紋章が印刷されています。
つまり、ウォーカーのショートブレッドはただの「人気のお菓子」ではなく、英国王室に認められたブランドなのです。

そんな御大層なお菓子をおうちで簡単に「再現レシピ」なんてやったら、バチがあたるわよ。

ひ〜っ、お許しを〜。
再現できるかな?
ウォーカーのショートブレッドの原材料は「小麦粉」「バター」「砂糖」「食塩」の4種類。
簡単にそろう材料なのでいろいろ作ってみたけど、食感も味も全く近づけない。きっと日本の小麦粉とバターが根本的に違うんだと思う。

材量のせいにしましたね。

100年以上の歴史の重みを、なんや思てんねん。
高いバターと小麦粉を使えばもしかして?と思ったけど、おうちお菓子作りのハードルを上げないように、お手頃価格なものでいろいろ試した結果をお届けします。

材料費けちっとらんで本物に近づけんかい。

節約は主婦の鑑(かがみ)。
ウォーカーのショートブレッドを食べた後に、自分で作ったショートブレッドを食べると、ぜんぜん別物な感じがしますが、美味しいのでよしとします。

納得したんか!再現レシピのタイトル返上せぇ!!

自分の限界とアゴの障害を受け入れる心の安らぎをお与え下さい。
試行錯誤の果てに
無塩バターより有塩バターの方が安いし、塩とバターが最初から一緒になっているから、ショートブレッドの4種類の材料が3種類になってラッキー、ということで有塩バターを使っています。

節約は主婦の鑑(かがみ)。

わかったから、はよ作りなさい。
アタクシは食感を軽くするための米粉を配合しているので結局材料が4種類になっています。

いらんことすな。

バター | 200 |
砂糖 | 70 |
薄力粉 | 200 |
米粉 | 70 |

なんということでしょう、この美しい配合は! 何度も作り倒して家庭で作りやすく、かつ覚えやすい配合に仕上げました。

おいしい配合を追求せぇっ!!
砂糖について
砂糖は、市販のグラニュー糖や上白糖を使うと粒々が溶け切らずに残り、ざらついた食感になると思っていましたが、混ぜているうちにほとんど溶けてしまうのか、出来上がりの食感に全くと言っていいほど影響しません。
まずはある材料で作ってみてね。混ぜ足りなくてざらつく食感が残ったとしても、それはそれで良いと思います。表面にグラニュー糖をまぶして粒々食感を残すクッキーもあるしね。
と言っておきながら、完璧を目指す方は、cotta(コッタ)や富澤商店などのネット製菓材料店で「微粒グラニュー糖」や「粉糖」をお買い求めください。
微粒グラニュー糖や粉糖はスーパーなどでは少量で割高ですのでネットでの購入をおすすめします。cottaでは「微粒グラニュー糖」が「細目グラニュー糖」という名前になっています。
薄力粉はニップンの「こんな小麦粉ほしかった」を使っています。
以前、業務スーパーの薄力小麦粉で作ってみたら200gを210gくらいに増やさないと、べたべたした生地になってしまいました。(小麦粉は種類によって吸水率が違うので仕上がりも変わってしまいます)
皆さんのご家庭にある普通の薄力小麦粉も200gでべたつくようなら、少し足して調整してください。
全体がしっかりと混ざってから、べたべたしない粘土のような硬さになり、それでいて伸ばした時にひび割れにくい生地が理想的です。

伸ばすまでわからんやないかい。
米粉は、どのスーパーでもだいたい置いてありますが、アタクシは業務スーパーの1kgを使っています。
米粉をコーンスターチにそっくり入れ替えてもOK。米粉やコーンスターチなどのデンプンが入ることで食感がかなり軽くなります。もう舌でつぶせるくらい!

それって食感がしっかりとしたウォーカーのショートブレッドとは反対の方向性なんじゃないの?

別にアタクシのアゴに合わせているわけじゃないですのよ、おほほほほ・・・。
道具
・深いボール
今回の配合は、バター1箱200gをまるまる使う分量です。バターを入れるのに使っている深型のボールは、間口の直径が21cm、深さが約13cmのものを使っています。

深いボールのほうが後で粉を混ぜるときに飛び散りにくくて混ぜやすいよ。
ちょっとお高いですが、他のお菓子や料理を作る時も使用頻度の高いボールなので、一つあると便利です。
アタクシのと全く同じものがネットで見当たりませんでしたので、同じサイズと形状のボールを紹介しておきます。
・ルーラー
ルーラーとは生地の両サイドに置いて使う、厚みのある定規のようなものです。生地の両サイドに置いて麺棒でタルト生地などを均一な厚さにのばしたり、スポンジ生地の上下に置いてスライサーでスポンジ生地をを均一な厚みにスライスしたりするのに、ガイドとして使う道具です。
めん棒とルーラーはなくても代用できるものを後でこっそり紹介します。

「わりばし」と「ラップの芯」とか言うなや~。
シリコン製のオーブンシート
「シルパン」?「シルパット」?
天板に敷くシートは「クッキングペーパー」や「オーブンシート」でもよいですが、今回は、コッタの「シルパン」というシリコンメッシュシートを使って焼きます。
似たものに「シルパット」という名前の、メッシュではないシリコン製のシートがありますが別物です。
シルパットは、グラスファイバーにシリコンコーティングを施した、フランス製の耐熱シートのことです。主に製菓、製パンで使用されます。
Silpat®は1965年の誕生以来、現在も信頼性の高いフランス製のベーキングマットとして、SASA-Demarle(Maison Demarle)グループによって製造されています。
今では「シルパット」と言えば、シリコンベーキングマットの代名詞ですが、SASA社の登録商標です。
家庭用のサイズでも5000円前後します。
ダイソー版シルパットの「シリコーンマット」と cotta の「シルパン」で焼いた時の違いを、これまた後でこっそり紹介します。

もったいぶりっ子で~す♡

・・・。
材料
バター | 200 |
砂糖 | 70 |
薄力粉 | 200 |
米粉 または コーンスターチ | 70 |

計量
まずはバターを深ボールに計量します。バターを最初に計量し、1cm厚位にスライスして深ボールの内側に貼り付けているのは、早く柔らかくするためです。
バターを箱のままだしておいて、室温で柔らかくしても良いです。
バターを溶かしてしまうと、焼きあがったときにサクッとした食感が失われ、硬くなってしまうので、コンロの火でボールの底をあぶってバターを柔らかくするというような荒技はなるべく控えましょう。
バターが室温(20℃くらい)で混ぜやすい柔らかさになる春や秋に作るのがおすすめですが、夏なら冷房で、冬なら暖房で調整すれば何とかなります。
どうしても早く柔らかくしたい場合は、耐熱ガラスボールに入れて、レンジの解凍モードや最弱ワットで、ぜったい溶かさないっていう意気込みでやってね。10秒20秒単位で見ないとダメだよ。
薄力粉や米粉や砂糖は冷蔵庫に保管しておいて冷えていたほうがバターに混ぜたときに、バターが必要以上に柔らかくなったり溶けたりすることを防いでくれます。
混ぜる直前まで冷蔵庫にバター以外の材料を入れておきましょう。冬以外はね。
粉類は冷蔵保存で夏場の虫害も防ぐことができます。一度開封した薄力粉などをシンクの下など常温下で保存すると、ダニなどが爆発的に増えて、それを知らずに使ってしまうとアレルギーの症状が出てしまう危険性があります。くれぐれもご注意を!

アタクシの場合は、夏場は、まな板プレス用のまな板2枚と天板も冷蔵庫で冷やしておきます。

冷蔵庫にそんな余裕ないっちゅうの。
薄力粉と米粉の計量は、同じボールに一緒に計量して、バターを混ぜる前のきれいなホイッパーでぐるぐる混ぜて均一にしておきましょう。
今回使用する薄力粉、ニップンの「こんな小麦粉ほしかった」はダマになりにくいサラサラな薄力粉なので振るわなくて大丈夫です。米粉もサラサラなので同じく振るわなくていいのでラクです。
冒頭で紹介した業務スーパーの薄力粉や、一般的な薄力粉の場合は、振るったほうがダマがなくなり良いような気がしますが、サラサラな米粉と一緒にホイッパーでぐるぐるしていると、かなりダマがなくなります。
多少ダマが残っていても最終的に混ぜたら粘土みたくなる生地なのでそんなに気にしなくても大丈夫です。ということで米粉を配合すると、振るうというめんどくさい作業からも解放されます。

ただの思い込みと手抜きちゃうか〜。
スポンジ生地を作るなら振るったほうが良いですが、今回は効果の薄い作業工程なので、はぶいてしまいましょう。
作り方



1. 先ほどお伝えしたように、薄力粉と米粉は、同じボールに一緒に計量して、バターを混ぜる前のきれいなホイッパーでぐるぐる混ぜて均一にしておきます。
2. バターをホイッパーでほぐしてグラニュー糖を加え、さらに混ぜます。
ここがいつも一番大変なところで、バターがなかなか柔らかくならずに腕力に任せてバターをぐりぐり混ぜていると、バターがホイッパーの中に団子状に固まって、けっこうめんどくさいです。
混ぜ始める前に、バターを指がぶすっとはいるくらいの柔らかい状態になるように、早めにバターを常温に出しておくか、薄くスライスしてボールに貼り付けておいて、時々バターの柔らかさを確認しながら他の準備をしていきましょう。

そんなめんどくさいことしてないで、耐熱ガラスボールで電子レンジの最弱ワットで柔らかくすれば良いんじゃないの?

おっさんの変なこだわりに巻き込まないでくれる?

・・・じゃ、じゃあ電子レンジと耐熱ガラスボールを使って下さい。
「微粒グラニュー糖」や「粉糖」を使う場合は、すぐ溶けるので、ホイッパーを使わず「木べら」や「ゴムベラ」だけで最後まで混ぜていっても大丈夫です。全体がしっかりと混ざればOKです。
最後は手でまとめるのがラクです。ただしこれも手の熱でバターが溶けるので、ここまでしっかり木ベラなどで混ぜておいて、ここでは手の熱が伝わらないようになるべく触らないようにサッとまとめる程度にします。
ニトリルグローブ

手袋をして混ぜると手袋をしているぶん熱の伝わりが抑えられるよ。アタクシはニトリルグローブという手袋を使っているよ。

お菓子作りはもちろん、洗い物や掃除をする時などにも、手荒れ防止で使えます。
細かい話ですが、このニトリルゴム手袋の意外な使い勝手の良さとして、オーブンから天板を出すときに軍手やミトンを使うと思いますが、普通のゴム手袋だと摩擦力が強すぎて、ゴム手袋をしたまま軍手をつけるのは至難の技です。が、
ニトリルゴム手袋の場合は摩擦力が適度に弱いので、ニトリルゴム手袋を付けたまま軍手を付けたり外したりできるという優(すぐ)れものなのです。

ほぇ〜、そんなに違うもんかね。



3.薄力粉&米粉を加えて粉っぽさが全くなくなるまでしっかりと混ぜてひとかたまりにします。

写真はゴムベラだけど、木ベラを使った方が、圧倒的にラクです。

腕がめちゃくちゃ疲れてラクじゃねーけどなー。

ボールの側面に生地を押し付けて、バターと粉を馴染ませていく作業が、木ベラだと力がしっかりと入れられて安心。
ここで生地が柔らかすぎる場合は、バターが溶けないように、いったん15〜30分くらい冷蔵庫にいれておきましょう。(生地が乾燥しないようにラップして。)
まな板プレス



写真はプラスチックのまな板ですが、木のしっかりとした硬さのまな板の方が、上から体重をかけてもたわまないので良いです。夏は、まな板や天板を先に冷蔵庫で冷やしておいた方が安心です。

だから冷蔵庫にそんなデケーもの入らないっつーの。
4. 幅30cmのラップを60cmくらいの長さにとり、生地を挟んで、まな板などの平らな板で押さえて平たくします。
これは打ち粉を使わない作り方です。作業台や麺棒などを汚さないのでとてもラクです。
打ち粉とは、生地が作業台や麺棒に付かないように、粒子の粗い小麦粉である強力粉を振って、生地離れを良くする作業のことです。
お菓子屋さんではマーブル台という大理石の冷たいテーブルの上や、木の板や台の上で、打ち粉をしながら生地をのばしていきます。家庭でやると粉まみれになる作業です。

パイ生地作るわけじゃないんだから、粉まみれにはならないと思うぞ。
5. ここでは軽く押さえて少し平たくし、ラップをはがしてくっつけて、再びまな板で軽く押さえてを繰り返して2cm厚くらいまでもっていきます。
一度にギューッと強い力でおさえるとラップがちぎれるので、こんなまどろっこしいことをやっていますが、「なんぼでも新しいラップ使ったるわい。」という方は、一発でぎゅ~っ!としてしまってOKです。

めんどくせ~から一発でやるに決まっとるがな!

ラップなんか使わずに、シリコーンマットで挟んで まな板プレスしたら、破ける心配とかせずに力が入れられていいんじゃないの?

・・・。

後で、こっそり教えてんか。



麺棒で薄く延ばす前に、ぺったんこにしておけば、麺棒で伸ばす作業がラク。

どっちにしろめんどくせぇ!
体重のある方なら、上半身の体重をしっかりかければ、まな板プレスだけで1cm厚まで持っていけるので、ルーラーいらないかも。

体重60kgのアタクシの力では反動をつけてフンフン言いながら押さえないと1cm厚にはならない。

その変なこだわりを捨てて、最初から おとなしく打ち粉と麺棒 使いなさいよ。
成形
アクリルルーラー
それではいよいよ、最終的な厚みの1cm厚にのばしていきましょう。麺棒だけを使って、あるいは まな板プレスのみで、厚みを勘で調整してもいいのですが、できれば均一な厚みになるようなルーラーがあると便利です。
下の写真は1cm厚の「アクリルルーラー」です。

ホームセンターで角材を買ってもいいですが、買うくらいなら勘でいったほうがいいと思います。もしくは身近にあるもので代用してください。

今回はたまたまこんなん思いつきましてん。

生チョコの回でおなじみの、業務スーパーの「ベルギー産ミルクチョコ」を2枚使ってみました。そんでもって麺棒の代わりに「ラップの芯」

チョコ買わなあかんし、食うたら終わりやないかい!ほんでもってラップはむきむきして芯を使うんかいっ!100均行って麺棒買うてくるわ。

セリア クッキールーラー


セリアでこんなん見つけたで~。5mm厚の「クッキールーラー」2本入り。だから2つ買うて重ねて使えば1cm厚やろ。

まさか100均で売っているなんて。発売元の「エコー金属株式会社」様。お菓子マニアックなアタクシのために商品開発してくれて」ありがとう♡

勘違いすなや。


何のために麵棒買ってきたんだか・・・。
ある程度のばしてはラップをはがして貼り、またある程度のばしてを繰り返します。板チョコの厚みの1cm厚になったら、カットしやすいように一度しっかりと冷やします。30分以上は冷蔵庫に入れといてね。

また貼ったりはがしたりするんかい。ここも一発でのばしたるわ!
カット



ショートブレッドらしいサイズのカットは、7cm長さの2cm幅です。

ほんまかいな。
ウォーカーのショートブレッドは、表面にぽつぽつと穴があいていますので、最初は火通りを良くするために必要なんだろうか?なんて思いながら律義に竹串の後ろ側で”ぷすぷす”やっていたのですが…、

めんどくせぇことこの上なし! き〜っ!!
ぷすぷすしたところで見た目が変わるだけなのでやる必要なし!!

おっさんもめんどくさかったんかい!
ということで、このブログのモットー「効果の薄い作業工程はなるべく省くべし」を遂行します。

そんなモットーあったっけ?
ちなみにウォーカーのショートブレッドの厚みは1.5cmくらいあります。今回の1cm厚は薄いけど、早く焼けるし、たくさんできてたくさん食べた気になれるので許してちょ。

許しまてん。
焼成
カットした生地を並べて 160℃ で 30分 焼きます。
以下の写真は「シルパン」というカットしたままの形に焼きあがるシートを使っていますので、かなりタイトな並べ方をしても生地同士がくっついてしまうことはないです。
写真の天板サイズは「26cm×37cm」で「シルパン」のサイズは「24cm×36cm」です。ぎちぎちに詰めてやっと1枚に収まる量なので、天板2枚使って余裕をもって並べたほうが良い分量かも。


「シリコーンマット」や「クッキングペーパー」を使う場合は、もう少し余裕を持たせて並べたほうが良いです。生地と生地の間も、生地幅と同じ2cm開けるような感じが良いと思います。
シルパン
cottaの「シルパン」という焼き菓子焼成用シートのご紹介です。
アタクシは「シルパット」しか知らなかったので、シルパットと勘違いして購入したのですが、シルパットはシリコン製のシートで穴はあいていません。
シルパンはシリコン製のメッシュシートです。こちらの「シルパン」は細かい穴が開いていて、メッシュになっています。
下においた黒いゴムベラ が透けて見えますでしょ。

表面がつるつるしたシルパットや、オーブンペーパーで焼くと、生地の接地面が滑ってショートブレッドの断面図が末広がりの形になってしまいます。
ところが「シルパン」はシートがメッシュ状になっていることで、生地の滑りを食い止め、カットしたままの形を保ちながら焼きあがります。焼き上がりの形の綺麗さ、見た目が全然ちがいます。
サイズは「24cm×36cm」の他に「30cm×40cm」「27cm×27cm」があります。他にもあったかな?

願わくば、シルパットそっくりなシルパンという紛らわしい名前ではなく、「シルモレパット」みたいなネーミングにして欲しかったです。

そんなできそこないのオムツみたいな名前の商品、誰が買うねん!
ちなみにアタクシは「シルパン」の下に「わら半紙」を敷いています。シルパンはメッシュでバターが染み出るので脂取り紙として。

わら半紙しかなあかんて、やっぱり「しるもれパット」

昭和のおっさんしか知らないキーワード「わら半紙」
わら半紙を敷かないとこれだけバターが滲み出る。


キッチンペーパーで拭いた後、天板洗えばいいじゃん。

・・・。
わらばん紙
藁半紙(わらばんし)とはその昔、学校などで使われていた紙です。今のコピー用紙のように真っ白でツルツルしたものではなく、薄いベージュやグレーの色のざらざらした紙です。
お菓子作りでは、ケーキ型に敷紙として敷いたり、天板に藁半紙を敷いた上でナッツのローストをしたりととても重宝しています。
いつどこで購入したのか忘れるくらい昔に買ったこちらの藁半紙のサイズは26cm×36cmという奇跡の天板サイズ!!
1000枚で購入したら、毎日使っても3年、毎週末のお菓子作りなら10年、時々気まぐれお菓子作りなら一生使いきれない量です。お気をつけ遊ばし。



お菓子作り好きな人とシェアするのがいいかも。
シリコーンマット

ちなみにダイソーでもこんなん見つけたで~。24cm×36cmの「シリコーンマット」200円。17cm×17cmもあったで。




シルパットは高価だからなかなか手が出なかったけど、ダイソーで買えるようになったなんて!お菓子マニアックなアタクシのために商品開発してくれてありがとう♡

だから勘違いすなや。

今度はシルパンを「シルパーンマット」として発売して欲しいな〜。

虫のいいこと言うとったらあかんで。
2025年現在、ダイソーのシリコーンマットはデザインが変わっていました。赤い枠じゃなくてオレンジ色の枠になっていました。またダイソーの別の商品で、「キッチンシリコーンマット」という同じような紛らわしい名前で、お菓子専用ではない、黒とグレーの薄いシリコーンマットがあるのでご注意を。
ちなみに、赤い枠の「シリコーンマット」で焼くと、こんな感じに生地が滑って断面が台形の末広がりになり、形も少し歪みます。
枠が茶色い「シルパン」との違いをご覧ください。
オーブンペーパーで焼いてもシリコーンマットと同じように生地が滑って断面が台形の末広がりな感じになります。見た目は少し不格好だけど味は変わらないのでご安心を。






まとめ

焼き立てをちょっと味見のつもりでひとつだけ、と思っても気がつけば半分消えてる!!

こ、これは!生チョコの時のデジャビュー。美味しすぎて意識が遠のいてしまうやつだ!
今回のショートブレッド作りいかがでしたでしょうか?
材料シンプルだから簡単なようでいて、かなりめんどくさかったのではないでしょうか?無駄な作業工程をちょっとばかり省いたとしてもやっぱり大変。
今回のショートブレッド作りで開眼して、発酵バターや違う小麦粉を使って作ってみたい!という欲求が湧いてきた方は、ぜひ新しいレシピを育ててみてね。

動画
4年前に作った動画だから、配合や作り方に違いがありますが、参考になるところもあるかと思いますので、よろしければポチってみて下さい。


配合も作り方も変わり過ぎて、何の参考にもならんわ!

蛍光灯の反射がまぶしくて見にくいよ〜。

素人感まるだし。
では次回もお楽しみに。じゃね~。
米粉を使わずに作って食べ比べ
2025.8.25 追伸:米粉を使った配合と、米粉を使わず薄力粉だけで作ったショートブレッドを両方作って食べ比べてみたら、食感の軽さは認識できないほどのわずかな違いでしかありませんでした。

薄力粉だけで十分最高の仕上がりになります。ニップンの粉使ってることもあるかもしれませんが、材料3つで最高に美味しいショートブレッドができました。米粉推しすぎ米粉騒動、大変申し訳ございませんでした。

米騒動みたいに言わんといて。

米粉信者。
バター | 200 |
砂糖 | 70 |
薄力粉 | 280 |
また、今回は、耐熱ガラスボールで作ってみました。
解凍モード約20秒で柔らかくしたバターに上白糖を加えて、ホイッパーで混ぜる。



薄力粉を加えてゴムベラの腹で押さえるように混ぜ、時々底から返す。



写真1枚目のそぼろ状態になったら木べらに変えて木べらの腹で押さえるように混ぜ、2枚目の写真の状態になったら、手でサッとまとめてまな板プレス。



徐々にまな板でプレスしていって、途中 縁のひび割れをラップの上からおさえて直し、最終的に厚さ1cm〜1.5cm ほどに。写真は1.2cm 厚。


ついにルーラーも麺棒も使わなかったのね。
薄く打ち粉をしたまな板にラップから取り出した生地を置き、カット。



160℃ 30分

今回はわら半紙を敷いています。油のしみ方はこんな感じで、もともとの白い部分が見えないほどしみてます。
天板を洗うのは大変なので、わら半紙をはがしたら、キッチンペーパーで拭いて油をしっかり落としてから、布巾などで仕上げ拭きしてあげると良いと思います。

業務用の洗浄機が欲しい。業務用のデカい洗浄機さえあれば、洗うのがめんどくさい問題から解放されるのになぁ〜。

業務用洗浄機置いてる家なんて聞いたことねぇわ!!
では次回もお楽しみに。じゃね~。
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